
うっひゃあ、セルボだ。
懐かしいなぁ。
既にナンバーは外され、リアタイヤはペシャンコになっている。
向かい合っているトールボーイのホンダ車、同じ軽自動車とは思えないほど大きく見える。
いや、実際にデカい。
この車、先代のフロンテクーペと共に、当時は軽自動車のスーパーカーと呼ばれていたんです。
何せ、デザインしたのが Giorgetto Giugiaro.
カロッツェリア ベルートネを皮切りに、その後イタルデザインを創設した当時の代表的なデザイナーの作品ですよ。
スーパーカーブームだったという事もあり、当時、同氏の名前を知らない者はいないほど有名なお方だったのです。
実は私、この車には「辛く悲しい思い出」がありまして、
その頃20代だった私は、バイクが欲しくて欲しくて、当時最強のYAMAHA RZ350 を購入したのでした。
RZ250ですら「峠でナナハンをカモれる」と言われていましたので、350ならどうなるか?
期待を込めて、慣らしをする事1ヶ月。
まだ全開走行もしていない時に事件は起こりました。
職場の前に置いていたRZ350が見当たらない!
そうです。盗まれたのです。
そしてRZ350はそのまま「帰らぬ人」となり、その後私は2年間ローンを払い続けたのです・・・。
当時給料の安かった私は、RZ350を入手するにあたり、普通自動車から軽自動車のセルボに買い替え、「経済的なバランスを取ろう」と、若者としては至極良識のある策略をしていたのですが、くしくもその考えは心無い盗人に打ち砕かれたのでした。
そういえば、このセルボという車。
2サイクルエンジンで、極寒期の朝にはセルがビュンビュン回ってもエンジンが始動しないという事が毎日のようにありました。
圧縮が低いから点火してくれないのですね。
困った私がやった事は、エンジンフードを開けてインテークマニホールドにやかんのお湯をかけるという技。
すると見事にエンジンが始動してくれるのですね。
カップヌードルみたいな車だな。
チープな車でしたが、全開で1時間ほど走り続けても全く問題も起こらなかったし、カートのように低重心で峠を駆け抜ける事もでき、前述の厳寒期の始動以外は信頼のおける車でした。
コメント
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実は、20代の頃私の友人が所有してまして、その理由が偶然にもKITAさんと同じ
「経済的なバランスをとる」という、つまりは二輪と四輪の二刀流という「若者としては至極良識のある策略」でした。
彼がセルボを選んだのは、軽四輪で一番車高が低い、というのが決め手でした。
何度か助手席に乗せてもらいましたが、隣を走る大型トラックの車輪がセルバのルーフより高く見えたのは、ホント恐怖でした・・・・
確かにセルボのルーフはスーパーカー並に低く、大型トレーラーに並ぶとホイールナットが良く見えましたね。
当時、富裕層はロータスヨーロッパに乗り、貧困層はセルボに乗っていました(笑